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ブリタニア歴365年 7月下旬

私は某、破片世界に居ました。
情報の提供者は古い顔馴染みのハンター。

軍人に顔が利き、商才に長けたトレジャーハンターとしては
天職に違いない。

この世界のトレジャーハンターと言うと地図を解読して穴を掘って
掘り当てた宝箱のトラップと魔物を回避して宝箱の中身を得る者達が
総称的に、そう呼ばれている。

彼の場合は特殊で、価値のある物品を探し出す冒険家という感じである。
そして探すのは、埋められた場所ではなく“持ち主”である。

その情報網も膨大というのは彼の装備だけからも伺いしれる。。

人脈が無ければ見る事も出来ない秘宝はこの世界には山のように
存在する。

時折、市場に現れる「数億gp」で取引されている秘宝は
そのほんの氷山の一角にも満たないヒトカケラに過ぎない。

そして多くの秘宝は、ほんの一握りの人間達の間でしか姿を見ることが
出来ない。「人脈が無い」という大きく高い壁が立ち塞がり見る事も出来ず
そこが終着駅になっていまう。

だから、人脈という高い壁の向こう側にある秘宝を目にすることも難しい。

彼は、私にムーングロウに朝方に来るように手紙をよこしました。
手紙に書いてある情報によると“刃”は「真紅のシミター」で所有者は軍人。

そして祝福されている(Blessed)という。

私はムーングロウで約束の時間に待っていました。
しかし誰も来ない・・。更に30分ほど潜んでいると某派閥の軍馬に乗った連中が
ゲートトラベルの魔法の中から複数出てきました。

その中の一人の持つシミターに私は目を奪われました。

祝福された「真紅のシミター」

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